採用動画の作り方|会社紹介・社員インタビュー・募集告知の設計

採用動画の作り方|会社紹介・社員インタビュー・募集告知の設計

採用動画は「作ればいい」ものではありません。目的が曖昧なまま制作された動画は、再生されても応募につながらず、制作費だけがかかります。採用動画には「会社紹介型」「社員インタビュー型」「募集告知型」の3種類があり、それぞれ届けるべき候補者層・活用するチャネル・構成が異なります。この記事では採用動画の目的別の設計・制作の注意点・活用チャネルの選び方を整理します。

この記事でわかること

  • 採用動画の3種類と目的・構成の違い
  • 動画ごとの推奨尺・構成・撮影のポイント
  • 活用チャネル別の設計方法(YouTube・採用LP・SNS)
  • 内製vs外注の判断基準とコスト感
  • 採用動画でよくある失敗パターンと回避策

採用動画の3種類:目的・構成・推奨尺

採用動画は目的によって構成・尺・撮影方法が大きく異なります。「とりあえず会社紹介動画を作る」ではなく、「誰に・何を伝えるための動画か」から設計します。

種類 目的 推奨尺 主な構成要素
① 会社紹介型 認知・興味喚起 2〜4分 会社のビジョン・事業内容・働く環境・代表メッセージ。YouTubeや採用サイトのトップに設置
② 社員インタビュー型 共感・入社後イメージの形成 3〜5分 入社理由・仕事のやりがい・1日の流れ・職場の雰囲気。採用LPや職種別ページに設置
③ 募集告知型 応募の背中を押す 60〜90秒 募集職種・働く環境のハイライト・応募への呼びかけ。SNS(Instagram・TikTok・X)やスカウトメールのリンク先に活用

① 会社紹介型:2〜4分でビジョンと環境を伝える

会社紹介型動画は「転職を検討し始めた候補者が会社を調べるとき」に見られます。構成の基本は「冒頭30秒で会社の一言キャッチコピーを伝える→事業内容を1〜2分で説明→働く環境・チームの雰囲気を1分で見せる→代表メッセージ・応募への呼びかけ30秒」です。冒頭30秒で「この会社に関係ある・面白そう」と思わせられなければ再生を止められます。テロップ(字幕)は必須で、音声なしで内容が伝わる設計にします。

② 社員インタビュー型:「リアルな人」が最大の説得力

社員インタビュー型は「会社に興味を持ち始めた候補者が、実際に働いている人を知りたいとき」に最も効果があります。構成は「なぜこの会社に入ったか(前職との比較)→今どんな仕事をしているか(1日の流れ・使うスキル)→入社後のギャップ(良いことも正直に)→この会社で成長を感じた瞬間→どんな人と一緒に働きたいか」の順番が定石です。台本を読んでいる感じが出ると信頼が下がるため、質問に答える自然な会話形式で撮影します。動画版の社員インタビューの設計は、文章版の採用LP社員インタビューの作り方・読まれる構成と質問例と共通する部分が多いため合わせて参照してください。

③ 募集告知型:60〜90秒でSNSに最適化する

募集告知型はSNS(Instagram Reels・TikTok・X)での拡散を前提に設計します。最初の3秒で「〇〇職を募集中」という情報を出し、続いて「どんな職場か」を映像で15〜30秒見せて、最後に「詳しくはURLから」で採用LPへ誘導します。縦型(9:16)での撮影・テロップ必須・BGM必須の3点が基本仕様です。

採用動画3種類の目的・尺・構成の比較図

採用動画は目的によって尺・構成・使うチャネルがすべて異なる。先に「何のための動画か」を決める

活用チャネル別の設計方法

YouTube:SEOと長期的な資産化

YouTubeは「会社名+採用」「職種名+仕事内容」といったキーワードで検索流入が期待できます。タイトルにキーワードを含め、概要欄に採用LPのURLを記載します。会社紹介型・社員インタビュー型に向いています。1本の動画が長期的に流入を生む「採用広報の資産」になります。

採用LP・採用サイト:離脱防止と応募率向上

採用LPのファーストビューまたは社員インタビューセクションに動画を埋め込むことで、テキストだけのLPよりも滞在時間が伸び、応募率が上がります。ただし自動再生は避け、候補者が任意で再生できる設計にします。動画が重くてページの読み込みが遅くなる場合はYouTube埋め込みを使うと解決できます。採用LPの全体設計は採用LPの作り方・応募率を上げる構成・設計・改善の全手順を参照してください。

Instagram Reels・TikTok:潜在層へのリーチ

募集告知型の短尺動画をReels・TikTokで発信すると、フォロワー以外の転職潜在層にも届きます。採用広報の一環として、職場の日常・社員の1日・オフィス紹介などを縦型動画で定期発信することで認知を積み上げられます。採用広報全体の設計は採用広報の始め方|note・SNS・自社メディアで候補者を集めるを参照してください。

スカウトメール:返信率を上げる補助ツール

スカウトメールに「会社紹介動画(YouTubeのURL)」を記載することで、候補者が気軽に会社を知れる導線が生まれます。テキストだけのスカウトより「実際の職場が見える」ことで返信率が上がる事例があります。スカウト全体の設計はスカウト採用の始め方を参照してください。

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内製vs外注の判断基準

項目 内製(スマートフォン+無料編集アプリ) 外注(制作会社・フリーランス)
費用 ほぼゼロ〜数万円(機材・アプリ代のみ) 30〜200万円程度(内容・クオリティによる)
品質 スマートフォンでも十分なクオリティが出せる(照明・音声が重要) プロの映像・音声・編集でブランドイメージが上がる
更新頻度 低コストのため頻繁に更新・追加が可能 コストがかかるため更新しにくい
向いている用途 SNS短尺・社員インタビュー・日常発信 会社紹介の本格版・採用サイトのメイン動画
おすすめ まず内製でSNS短尺から始め、効果が出てから会社紹介の本格版を外注するのが最も費用対効果が高い

内製で品質を上げる3つのポイント

  • 照明:自然光(窓際)または安価なリングライトを使う。暗い映像は信頼感を下げる
  • 音声:外付けマイク(3,000〜10,000円)を使う。スマートフォン内蔵マイクは雑音が入りやすい
  • テロップ:CapCutなどの無料アプリで自動字幕を生成する。音声なしで内容が伝わることが必須

採用動画でよくある失敗パターン

失敗①:完成度を追い求めて公開できない

「もっとクオリティを上げてから」と考えているうちに採用シーズンが終わるケースは珍しくありません。採用動画は完璧な品質より「公開されていること」が重要です。スマートフォンで撮影した素朴な社員インタビューの方が、台本丸読みの高品質動画より候補者に刺さることが多くあります。まず「60点の動画を公開して反応を見る」ことを優先します。

失敗②:動画の中で何を伝えたいかが一本化されていない

「会社の歴史・事業内容・社風・福利厚生・代表インタビュー」すべてを1本の動画に詰め込むと、視聴者が何も覚えないまま終わります。採用動画も訴求を1点に絞ることが原則です。「この動画で候補者に1つだけ伝えるとしたら何か」を先に決めてから制作します。

失敗③:撮影したが使えるチャネルが決まっていない

横型(16:9)で撮影した動画はSNS(縦型前提)では使えません。制作前に「どのチャネルで使うか」を決め、それに合わせた縦横比・尺・テロップのスタイルで撮影します。YouTube用とInstagram Reels用では同じ素材を使っても編集が別になるため、あらかじめ計画しておくことが重要です。

よくある質問

Q. 採用動画に顔出しNGの社員しかいない場合はどうすればいいですか?

顔出し不要の動画スタイルもあります。「手元・デスク・PC画面」を映しながらナレーションを入れる形式、シルエット映像、アニメーション・テキスト主体の動画など、顔出し不要でも職場の雰囲気・仕事の内容を伝えられる方法があります。ただし「顔が見える人の話」は信頼性が高いため、顔出し可能な社員が1名でもいれば短いコメント動画として活用することをおすすめします。

Q. 採用動画の効果はどう測定すればいいですか?

YouTubeは「視聴回数・平均視聴時間・クリック率(チャンネルアイコン→採用LPへのリンク)」を計測します。採用LPに埋め込んだ動画はGA4のイベント計測(動画再生イベント)で「動画を再生した人の応募率」と「再生しなかった人の応募率」を比較することで効果が測れます。SNS短尺は「再生回数・保存数・プロフィールへのタップ数」を追います。採用KPI全体との連動については採用KPI完全ガイドを参照してください。

Q. 採用動画のスクリプト(台本)はどう作ればいいですか?

スクリプトは「話すことを一字一句書く台本」ではなく「何を話すかのキーワードリスト」程度にとどめることをおすすめします。台本を読んでいる感じが出ると視聴者に伝わり、信頼感が下がります。インタビュー型では「この5つの質問に答えてもらう」という形式にして、回答は自分の言葉で話してもらいます。会社紹介型の場合はキーワードリストをもとに自然体で話し、複数テイクを撮って編集で最良のものを使います。

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