採用チャネル別の効果を数字で比較する方法

採用チャネル別の効果を数字で比較する方法

Indeedとビズリーチとリファラルとハローワークを同時に使っているが、どれが本当に効いているか把握できていない。そういう状態で毎月の予算を消化している企業は少なくありません。チャネルをまたいだ比較をしないまま続けると、効果の低い媒体に費用を使い続けることになります。この記事では採用チャネル別の効果を数字で比較するための指標と、予算配分を判断する基準を整理します。

この記事でわかること

  • 採用チャネルを比較するときに使う4つの指標
  • チャネル別の数字をスプレッドシートで管理する方法
  • コストがかかるチャネルとかからないチャネルの分け方
  • 予算を増やすチャネルと絞るチャネルの判断基準
  • チャネル比較でよくある落とし穴

採用チャネル比較に使う4つの指標

チャネルを比較するには、同じ指標で同じ期間を見ることが前提です。以下の4つを基本セットとして使います。

指標 計算式 何を示すか
応募単価 チャネル費用 ÷ 応募数 1応募を集めるのにかかったコスト
採用単価 チャネル費用 ÷ 採用数 1人採用するのにかかったコスト
書類通過率 書類通過数 ÷ 応募数 × 100 応募の質。低ければターゲットとずれている
内定承諾率 内定承諾数 ÷ 内定数 × 100 選考後の歩留まり。低ければ条件や体験に課題あり

この4指標を職種・期間・チャネルごとに並べて見ることで、どのチャネルがどこで機能しているかが見えてきます。応募単価が低くても書類通過率が極端に低ければ、質の低い応募を量で集めているだけです。4つをセットで見ることが重要です。

採用チャネル比較の4指標の関係図

応募単価だけで判断すると質の低い応募を集めているチャネルを過大評価してしまう

チャネル別の数字をスプレッドシートで管理する

専用ツールを使わなくても、Googleスプレッドシートで十分管理できます。以下の列構成を基本としてください。

基本の列構成(月次集計)

列名 入力内容
チャネル名 Indeed / ビズリーチ / リファラル / ハローワーク など
職種 比較する職種を揃えること(職種が違うと比較にならない)
掲載費用(円) 当月の実費。無料チャネルは0円で入力
応募数 当月の応募完了数
書類通過数 一次選考に進んだ人数
内定数 内定を出した人数
採用数 承諾して入社予定になった人数
応募単価(自動計算) 費用 ÷ 応募数
採用単価(自動計算) 費用 ÷ 採用数

月次で同じシートに積み上げていくことで、季節変動や媒体の価格改定の影響も見えてきます。3か月分が揃ったタイミングで初めてチャネルの傾向を語れるようになります。1か月だけのデータで結論を出すと、たまたまその月だけ応募が多かった・少なかったという偶然に引っ張られます。

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コストがかかるチャネルとかからないチャネルの整理

採用チャネルはコスト構造が大きく異なります。同じ「採用単価」でも、費用のかかり方が違うため比較するときに注意が必要です。

費用型チャネル(都度コストが発生)

  • Indeed・求人ボックスなどCPA型:クリックや応募ごとに費用が発生。予算を増やせば応募は増えるが、質の管理が必要
  • ビズリーチ・doda Recruitersなどスカウト型:月額の定額制が多い。スカウト文面の質で返信率が変わるため、費用は固定でも成果は変動する
  • 人材紹介(エージェント):成功報酬型。採用単価は高くなりやすいが、候補者の質が高い傾向がある

費用ゼロまたは低コストのチャネル

  • ハローワーク:掲載無料。応募数は読みにくいが書類通過率が低くなりやすい傾向がある
  • リファラル(社員紹介):インセンティブ費用のみ。入社後の定着率が高くなる傾向があり、採用単価は低くなりやすい
  • 自社HP・SNS:掲載は無料だが、応募が来るまでに時間がかかる。中長期のブランディング投資として考える

コストゼロのチャネルは費用がかからない代わりに、時間・工数のコストがかかります。ハローワーク対応や社員紹介の仕組みづくりには担当者の時間が必要で、これを数字に含めないと比較が歪みます。「見えないコスト」を意識しながら比較することが大切です。

予算を増やすチャネルと絞るチャネルの判断基準

3か月以上のデータが揃ったら、以下の基準でチャネルの見直しを行います。

予算を増やす判断基準

  • 書類通過率が30%以上かつ採用単価が他チャネル比較で低い
  • 内定承諾率が高く、入社後の定着も良い(3か月以上在籍)
  • 応募数を増やすと比例して採用数も増えているデータがある(スケーラブルなチャネル)

予算を絞る・停止を検討する判断基準

  • 3か月連続で採用数がゼロ
  • 応募は来るが書類通過率が10%以下(ターゲットとのズレが大きい)
  • 採用単価が他チャネルの2倍以上かつ特別な理由がない

すぐに判断しない方がいいケース

求人票を出したばかり(1か月未満)のチャネルや、季節的に応募が少ない時期にあたっているチャネルは、データが揃っていないため判断を保留します。また、採用単価が高くても入社後の定着率が高いチャネル(エージェント経由など)は、中長期の費用対効果で判断することをおすすめします。

採用チャネルを増やす・絞る・保留する判断マトリクス

書類通過率と採用単価を軸にした判断マトリクス

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チャネル比較でよくある落とし穴

① 応募経路を聞いていない・記録していない

「どこで求人を見ましたか」という質問を応募フォームに入れていない企業は、そもそもチャネルを区別できません。応募完了ページやフォームに流入経路の選択肢を設けるか、選考開始時に必ず確認するルールを作ることが最初のステップです。

② 職種・時期をそろえずに比較している

エンジニア職と事務職の採用単価を同じ基準で比較しても意味がありません。職種が違えば市場の難易度も媒体との相性も異なります。比較は同じ職種・同じ期間で行うことが原則です。

③ 複数チャネルで同じ候補者を二重計上している

同じ候補者がIndeedからも自社HPからも応募したとき、どちらのチャネルにカウントするかがあいまいになりがちです。先着(最初に接触したチャネル)か後着(最後に応募したチャネル)かを社内で統一しておかないと、チャネルの貢献度が歪みます。

④ 採用単価だけを見て書類の質を見ていない

チャネルAは採用単価5万円、チャネルBは30万円だとします。数字だけ見るとAが優秀ですが、Bで採用した人の定着率が高く、Aで採用した人が早期離職しているなら、中長期でのコストはBの方が低くなることがあります。採用単価はあくまで入口の指標で、入社後のパフォーマンスとセットで評価することが理想です。

よくある質問

Q. リファラル採用は費用がゼロなので比較できないですか?

費用がゼロでも比較できます。インセンティブを払っている場合はその金額を費用として計上します。インセンティブなしの場合は、採用担当者が紹介依頼や調整に使った工数を時給換算して概算で入れると現実的な比較になります。リファラルは採用単価が低くなりやすい半面、仕組みを作る初期コストがかかるため、トータルで判断してください。

Q. まだ採用数が少なくてデータが揃いません

月2〜3名の採用規模であれば、3か月ではなく6か月分を1セットとして見ることをおすすめします。サンプルが少ないうちは傾向の仮説として扱い、大きな予算判断に使うのは半年以上データが揃ってからにすると安全です。それまでは書類通過率だけを見て質の判断をする形でも十分実用的です。

Q. 複数チャネルを使いすぎていて管理しきれない場合は?

チャネルを絞ることも一つの答えです。中小企業の採用担当が1人という場合、4〜5チャネルを同時に丁寧に運用することは難しいです。まず2〜3チャネルに絞って数字を取れる状態にし、そこで実績が出てから追加する方が、費用対効果は高くなります。

チャネルの見直しや媒体選定についてご相談がある方は、まずは下からご連絡ください。

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