内定辞退率の平均と計算方法|辞退が起きるタイミング別の対策

内定辞退率の平均と計算方法|タイミング別の対策

内定を出しても辞退が続く。そう感じていても、自社の辞退率が高いのか低いのかを数字で把握していない採用担当者は少なくありません。対策を打つ前にまず計算してみることが先です。この記事では内定辞退率の計算方法と平均の目安、辞退が起きやすいタイミングとその対策を順番に整理します。

この記事でわかること

  • 内定辞退率の正しい計算方法
  • 中途・新卒それぞれの平均的な辞退率の目安
  • 辞退が起きやすい3つのタイミング
  • タイミング別にとれる具体的な対策
  • 辞退率をKPIとして追う際の運用方法

内定辞退率の計算方法

内定辞退率は次の式で出します。

内定辞退率(%)= 辞退人数 ÷ 内定承諾人数 × 100

たとえば内定を10人に出して、そのうち3人が辞退した場合は辞退率30%です。ただし分母をどこに置くかで数字が変わるため、社内で定義を統一しておく必要があります。

分母の置き方で変わる3パターン

計算パターン 分母 使いどころ
内定出しベース 内定を出した全員 選考から内定までのプロセス全体を評価するとき
承諾後ベース 一度承諾した人数 内定フォローの効果を測るとき(よく使われる)
入社予定者ベース 入社予定として管理していた人数 採用計画との乖離を把握するとき

どのパターンが正しいというものではありませんが、月次・年次で比較するなら同じ定義で継続することが重要です。途中で定義を変えると改善効果が正確に測れなくなります。

内定辞退率の計算パターン比較図

分母の定義を社内で統一してから継続計測する

中途・新卒の平均辞退率と自社の位置づけ方

辞退率に公的な統計は少ないですが、複数の調査・実務データから目安は以下のように把握できます。

採用区分 平均的な目安 注意点
中途採用 10〜30%程度 職種・ポジション・選考期間の長さによって大きく変動する
新卒採用 20〜40%程度 内定から入社まで期間が長いほど辞退が出やすい。複数内定保持が前提の市場

中小企業の場合、知名度・給与条件・福利厚生で大企業に後れを取るため、これより高くなるケースが多いです。平均と比較するより、自社の前年同期と比較して改善しているかを追う方が実務的に意味があります。

辞退率が高い状態が続くと何が起きるか

辞退が続くと採用計画が未達になり、現場の負荷が上がります。その結果、既存社員の離職リスクも高まる悪循環に入りやすくなります。辞退率は採用コストの問題だけでなく、組織全体のコンディションに影響する数字です。

辞退が起きやすい3つのタイミング

辞退は選考のどのタイミングでも起きますが、特に集中しやすい局面が3つあります。対策もタイミングによって変わるため、まず自社でどこが多いかを確認することが先決です。

タイミング① 内定承諾から入社日までの期間中

承諾後もフォローがなければ、他社からのスカウトや周囲からの助言で気持ちが揺れます。内定承諾は最終判断ではなく、入社日まで継続する選択です。特に新卒で内定から入社まで半年以上ある場合、この期間が最大のリスクになります。

タイミング② 選考が長引いた末の内定通知直後

選考期間が3週間を超えると、候補者は並行して進んでいた他社の選考が先に進みます。内定を出した時点ですでに他社に決めていたというケースは、選考スピードが原因の辞退です。

タイミング③ 条件通知後(オファー面談の直後)

面接では伝えていなかった給与・勤務条件・配属先が条件通知で初めて開示され、期待と違ったと感じて辞退するケースです。条件の開示が遅すぎる設計になっている企業で起きやすいです。

辞退が起きやすい3つのタイミング図解

辞退は選考全体のどこで起きているかをまず把握する

タイミング別の対策

① 承諾後フォロー期間の対策

承諾後は放置が一番の辞退要因です。月1回でも接点を作ることで、候補者の気持ちの離脱を防げます。具体的には次のような接点設計が有効です。

  • 人事担当者からの近況確認メール(月1回)
  • 現場の社員との食事やオンライン交流
  • 入社前課題や勉強会への招待(業務の解像度を上げる)
  • 入社前1か月での最終確認面談

頻度よりも一貫性が重要です。接点が途切れた時期に辞退が集中する傾向があります。

② 選考スピードの改善

書類選考から一次面接まで3営業日以内、一次面接から二次面接まで1週間以内を目安に設計します。これが難しい場合、決裁者のスケジュールが選考のボトルネックになっていることが多いです。面接官の日程を事前に複数枠確保しておくだけで改善できます。

③ 条件開示のタイミングを早める

給与・配属・働き方の条件は最終面接の前に開示するのが理想です。オファー面談を最終面接と同日に設定する企業も増えています。候補者が条件を知って判断する時間を持てる設計にすることで、通知直後の辞退は減らせます。

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辞退率をKPIとして追う方法

辞退率を計算して終わりにしないために、KPIとして継続的に管理する仕組みを作ります。最低限追うべき数字は次の4つです。

指標 計算式 確認頻度
内定辞退率 辞退数 ÷ 承諾数 × 100 月次
タイミング別辞退数 承諾後 / 条件通知後 / その他に分類 月次
選考期間(平均日数) 応募日〜内定通知日の平均 月次
フォロー接点数 承諾後〜入社日までの接触回数 候補者ごと

これらをスプレッドシートで管理するだけで十分です。ツールを導入する前に、まず手元で数字を出せる状態にすることが先です。月次で同じ数字を見続けることで、対策の効果が見えるようになります。

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よくある質問

Q. 辞退理由を候補者に聞いてもいいですか?

聞いて問題ありません。ただし責める印象を与えないよう、今後の採用改善のために参考にさせてほしいという趣旨を伝えた上で、メールで任意回答として聞く形が適切です。電話で聞くと答えにくいと感じる方が多いため、メールの方が正直な回答を得やすいです。

Q. 辞退を防ぐためにオワハラはしてはいけないですか?

他社の選考を断るよう求めるオワハラは、厚生労働省も問題視しており採用ブランドの毀損にもつながります。辞退を防ぐ正攻法は、自社の魅力を正直に伝え続けることと、接点の質を上げることです。圧力ではなく候補者の納得を取りに行く設計にすることが長期的に有効です。

Q. 辞退率が改善されるまでどのくらいかかりますか?

承諾後フォローの改善は1〜2か月で効果が出やすいです。選考スピードの改善は社内の承認フローの見直しが必要なため、設計変更から効果確認まで3か月程度みておくのが現実的です。タイミング別に何から手をつけるかを決め、1つずつ数字で確認しながら進めてください。

辞退率の改善に向けて現状を整理したい場合は、まずは下からご相談ください。

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