
応募が集まりにくい求人やLPを見ていると、だいたい同じ状態になっています。
良いことを全部書こうとして、結局何が売りなのか分からない。
スマホでは情報量が多いほど判断が遅くなり、スクロールが止まりやすくなります。
この記事では、求人票・求人LPの訴求を「1職種=1メッセージ」に絞り込むためのミニワークを用意しました。
これが決まると、文章の修正も、写真やFAQの選定も、応募導線の改善も一気に楽になります。
- 「言いたいことが多すぎる」状態が応募を落とす理由
- 1職種1メッセージを決めるためのミニワーク(20分)
- メッセージが決まった後に、求人票/LP/面接でブレない整え方
- よくある失敗(メッセージを絞ったのに刺さらない原因)
「良いことを全部」は、スマホでは弱い
採用の訴求でよく起きるのが、「強みをたくさん書けば応募が増える」という発想です。
ただ実際には、強みを詰め込むほど、スマホでは判断が遅くなり、離脱しやすくなります。
人は「比較」ではなく「当てはめ」で応募する
多くの候補者は、求人を精密に比較して決めるというより、自分に当てはまるかで早く判断します。
そのため、最初に刺さるメッセージがないと、「あとで読む」になってそのまま終わります。
「全部書く」は、結局どれも弱くなる
強みが3つも4つも並ぶと、受け手は「結局、何が一番の価値?」となります。
ここで必要なのは、強みを削ることではなく、軸を1つに固定して、他は補強として並べることです。

まず決める:1職種1メッセージの定義
ここで言う「メッセージ」は、コピーの上手さではありません。
その職種を選ぶ理由になる“判断材料の中心”です。
1職種1メッセージ=「この人に刺さる理由」を1つに決める
メッセージは、次の形で書けると強いです。
- 誰に:どんな状態の人(例:現職でこう感じている/こうなりたい)
- 何が:この仕事で手に入る価値(例:成長・安定・裁量・技術・顧客価値など)
- なぜ信じられる:根拠(例:具体的な仕事・教育・評価・環境)
メッセージが「条件」だけになっていると弱い
給与や休日は大事ですが、条件だけだと競争が激しく、長期的に安定しません。
まずはメッセージ(理由)を決めて、条件は安心材料として支える位置づけにします。
ミニワーク:訴求ポイントを1つに絞る(20分)
ここからワークです。紙でもスプレッドシートでも構いません。
重要なのは、“良さそう”ではなく、判断できる言葉にすることです。
Step1:応募してほしい人の「今」を1行で書く(3分)
例のように短く書きます。主語は「候補者」です。
- 例:「毎日同じ作業で、成長実感が薄い」
- 例:「現場は回せるが、評価や昇給の基準が見えない」
- 例:「人間関係のストレスが強く、長く働ける場所を探している」
Step2:その人に約束できる価値を“1つだけ”選ぶ(5分)
価値を複数選びたくなりますが、ここは1つに絞ります。
迷ったら「その職種で一番辞められたくない理由」から逆算すると決めやすいです。
- 成長(できることが増える)
- 安定(長く続けられる前提がある)
- 裁量(任される範囲が明確にある)
- 専門性(特定のスキルが積める)
- 顧客価値(誰の何を良くする仕事かが明確)
Step3:根拠を3つ書く(10分)
根拠は「雰囲気」ではなく、仕事・教育・評価・働き方の事実から出します。
書き方は短文でOKです。
- 仕事:最初の1〜4週でやること(例:最初は◯◯だけ、慣れたら◯◯へ)
- 教育:教え方の前提(例:初週は同席、2週目から一部担当)
- 評価:何を見て判断するか(例:◯◯ができるようになれば昇給)
Step4:最後に1文にまとめる(2分)
ここで初めてコピーにします。長くしないことが重要です。
1文の型(コピペ用)
[今の状態]の人が、[約束する価値]を得られる仕事です(根拠:仕事/教育/評価の前提)。
例
単調な作業から抜け出したい人が、着実にできることを増やせる仕事です(最初の1ヶ月の担当範囲/教え方/評価の前提を明確にしています)。

決めたメッセージを求人票・LP・面接で揃える
メッセージが決まったら、次にやることは「全部を直す」ではありません。
同じ理由が、どの接点でも同じ言葉で伝わる状態を作ります。
求人票:冒頭3行でメッセージが分かるようにする
タイトルや冒頭3行にメッセージが入っていないと、クリック後に失速します。
まずは「冒頭3行」に、先ほど作った1文を短くして入れます。
求人LP:1画面目は「メッセージ+根拠の見出し」まで
スマホの1画面目は、情報を増やさず、メッセージ(1文)+根拠の見出しで止めます。
根拠の詳細(仕事内容・教育・評価)は2画面目以降に置きます。
面接:質問は「根拠3つ」の確認に寄せる
面接で伝えることが散ると、せっかく絞ったメッセージが崩れます。
面接の質問は、根拠3つ(仕事・教育・評価)が本当かを確認する形に寄せます。

よくある失敗と直し方
失敗1:「誰に」が曖昧で、結局みんな向けになる
「やる気がある方」「成長したい方」などは誰でも言えます。
Step1の「今」を、もっと具体にしてください(例:どんな状況で何に困っているか)。
失敗2:「価値」が会社目線で、候補者の判断材料にならない
「社会貢献」「挑戦できる」だけだと判断できません。
価値は「仕事で何が変わるか」を短文に落とすと強くなります。
失敗3:「根拠」が抽象で、信じられない
「手厚くサポート」「風通しが良い」より、最初の1〜4週で任せる範囲や評価の見方など、事実のほうが効きます。
よくある質問
Q. 強みが複数ある場合は、どう絞ればいいですか?
まずは「その職種で、一番辞められたくない理由」に寄せてください。
それがメッセージの軸になり、他の強みは補強として並べると崩れません。
Q. メッセージを変えると、応募の質が下がりませんか?
軸が曖昧な状態より、むしろ質は安定しやすいです。
根拠(仕事・教育・評価の前提)を具体にすれば、ミスマッチは減ります。
Q. 修正を回すときは、何から触るのが良いですか?
まずは「冒頭3行(求人票)」「1画面目(LP)」のメッセージだけを先に揃えてください。
全文を一気に直すより、反応が見えやすくなります。