最低賃金引き上げと採用への影響|2025〜2026年の求人票対応まとめ

最低賃金引き上げと採用への影響|2025〜2026年の求人票対応まとめ

2025年10月の最低賃金改定により、全国加重平均は1,121円(前年比+66円・過去最大幅)となり、全47都道府県で初めて時給1,000円を超えました。採用担当者がすぐに対応すべきことは「求人票・採用LPの給与表記の修正」「月給制の最低賃金換算チェック」「給与以外の訴求の強化」の3点です。この記事では採用担当者が知っておくべきポイントを整理します。

この記事でわかること

  • 2025年度・2026年度の最低賃金改定の概要
  • 採用担当者が今すぐ対応すべき3つのポイント
  • 「時給で選ばれにくい時代」に向けた求人票の差別化
  • 2026年度以降の見通し

2025年度最低賃金改定の概要

2025年10月から2026年3月にかけて、全都道府県で最低賃金が順次改定されました。厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」によると、全国加重平均は1,121円で、制度開始以来の最大引き上げ幅となっています。

項目 数値
全国加重平均(2025年度) 1,121円
前年度からの引き上げ額 +66円(過去最大)
引き上げ率 約6.3%
最高額(東京都) 1,226円
最低額(高知・宮崎・沖縄県) 1,023円

今回の改定の最大の特徴は、全47都道府県で初めて最低賃金が1,000円を超えたことです。地方でも「時給1,000円以上は当たり前」という時代に突入し、採用競争の土台が底上げされました。

採用担当者が今すぐ対応すべき3つのポイント

① 求人票・採用LPの給与表記を更新する

最低賃金を下回る時給表示のまま求人を出し続けると、求人媒体から掲載停止・修正依頼が入ります。改定後の最低賃金を下回る求人は法令違反でもあるため、即時対応が必要です。Indeedなど複数媒体に掲載している場合は、すべての媒体の表記を一括で見直します。Indeedで表示が落ちたときに最初に見るポイントも合わせて確認してください。

② 月給制・固定給の最低賃金換算を確認する

時給制だけでなく、月給制・日給制・出来高制の場合も最低賃金を下回っていないかを確認する必要があります。月給の場合は「月給÷1か月の平均所定労働時間」で時給換算して確認します。なお、通勤手当・家族手当・時間外手当などは最低賃金の計算から除外されるため、基本給と職務手当の合計で計算します。

計算例(月給制)

月給220,000円(基本給+職務手当)、所定労働時間月175時間の場合
220,000円 ÷ 175時間 = 時給1,257円 → 東京都(1,226円)の最低賃金を上回りOK

③ 既存従業員の給与バランスを確認する

最低賃金の引き上げによって、新規採用者の時給が既存従業員の時給に近づく・逆転するケースが起きやすくなります。これは既存従業員の不満・離職につながるため、新規採用者の条件変更時に既存従業員の給与も合わせて見直すことをおすすめします。採用コストより定着コストの方が安いため、まず在籍者の給与バランスを優先します。

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「時給で選ばれにくい時代」に向けた求人票の差別化

全都道府県で最低賃金が1,000円を超えたことで、時給だけで応募者を引きつけることが難しくなっています。求人票・採用LPでは給与以外の「働く理由」を具体的に打ち出すことが重要です。

訴求軸 具体的な書き方の例
働き方の柔軟性 「シフトは週1〜OK・希望休は月4回まで申請可」など数字で具体化
研修・成長機会 「入社後2週間はマンツーマン研修・資格取得費用を全額補助」
昇給・インセンティブ 「3か月ごとに昇給評価あり・平均月1,200→1,400円に上がった実績」
職場の雰囲気・文化 「平均年齢26歳・学生スタッフ多数・シフト調整はLINEで完結」

求人票の仕事内容・訴求軸の整理については求人票の仕事内容の書き方・応募が動く5つの型中小企業の採用差別化・強みを言語化する4ステップも合わせて参照してください。

2026年度以降の見通し

政府は「2030年代半ばまでに全国平均時給1,500円」という目標を掲げており、最低賃金は今後も毎年大幅な引き上げが続く見通しです。2026年度(2026年10月改定)については、引き続き物価上昇・人手不足を背景に、全国加重平均1,150円台を超える可能性があります。

採用担当者として今から準備しておくべきことは、「毎年10月の改定に合わせた求人票・採用LPの定期見直しルーティンを作ること」です。具体的には8〜9月に厚生労働省の目安発表を確認し、改定額が決まり次第、全媒体の給与表記と月給換算を更新する手順を社内で決めておきます。

また、最低賃金の引き上げに伴い採用コストの上昇も続きます。採用ROIを定期的に計測して費用対効果を把握しておくことが重要です。採用ROIの計算方法と改善の優先順位を参照してください。

※本記事は2026年5月時点の情報をもとに作成しています。最新の最低賃金額は厚生労働省の公式サイトでご確認ください。