
【最新統計の更新】2025年9月15日現在の推計で、65歳以上は3,619万人、高齢化率は29.4%(過去最高)。
同じ統計で、15〜64歳人口は7,355.9万人まで縮小しています。
2040年問題は「そのうち大変になる」話ではなく、担い手が減る前提で、採用が“回る形”に変えておく必要があるという現実です。
この記事では、媒体任せではなく「媒体→LP→応募→対応→改善」が回り続ける状態を、中長期の準備として実装する手順をまとめます。
- 2040年問題が採用の難易度を押し上げる理由(最新統計からの読み解き)
- 採用の“詰まり”を再発させないために先に整える4つの土台
- 中長期で効く打ち手を、1週間/3ヶ月/1年の行動単位に落とす方法
- 媒体追加やスカウト乱発に走る前に見るべき判断軸
- 改善が回る状態を維持するための運用ルール(最小構成)
最新統計で見えた変化は高齢化より担い手の縮小
2040年問題は「高齢者が増えるから大変」という説明だけだと、採用の手当てに繋がりません。
採用に効くポイントは、担い手が減る前提で“採用導線を運用モデル化”できているかです。
2025年9月15日現在推計では、65歳以上人口は3,619万人、総人口に占める割合は29.4%で過去最高になりました。
一方、同時期の人口推計では15〜64歳人口は7,355.9万人まで縮小しています。
つまり、採用市場は「候補者が減る」だけでなく、取り合いが強まる構造が進んでいます。
厚労省の整理でも、2040年を展望すると「高齢者の伸びが落ち着く一方で、現役世代(担い手)が急減する」ため、
総就業者数の増加と、より少ない人手でも回る現場の両方が必要だとされています。
採用だけを頑張るのではなく、採用と運用をセットで“回る形”に変えるのが現実解です。

採用で本当に効くのは母集団拡大より再現性の設計
採用が厳しくなる局面で、まず起きるのは「応募が減った」「良い人が来ない」という体感です。
ここで母集団を増やす方向に寄せると、短期的には動いても、長期的には詰まりが残ります。
よくある詰まりは次の3つです。
- 媒体を増やす:応募は微増しても、訴求のズレと対応負荷が増えて歩留まりが落ちる
- LPを作る:公開後に直されず、時間が経つほど現場の実態とズレる
- スカウトを打つ:送信ルールがなく、文面も改善されず、消耗だけが残る
2040年問題を“採用の話”として扱うなら、結論はひとつです。
採用の勝ち筋を、担当者の頑張りではなく、導線と運用の仕組みに落とす。
これができる会社は、採用市場が悪化しても耐えられます。
先に整えるべき採用導線の土台は4つだけ
ここからは実務です。中長期の準備といっても、最初に整えるべき土台は4つに絞れます。
この4つが揃うと、打ち手を増やしても改善が回ります。
土台1 媒体とLPで同じ約束をする
媒体とLPで言っていることが違うと、応募の質が落ち、面談でズレが露呈します。
「1職種=1メッセージ」に絞り、媒体・LP・面談で同じ約束を出します。
土台2 ファーストビューで判断材料を出し切る
候補者は“読んで納得して応募”ではなく、“一瞬で判断して次へ”が基本です。
仕事の中身・条件・働き方・不安の解消要素を、1画面目に短く出します。
土台3 応募後の一次対応を標準化する
応募は「来た瞬間がピーク」です。返信の遅れ、温度感のズレ、次アクション不明確で辞退が増えます。
返信文、候補日提示、面談案内の3点を型にし、誰がやっても同じ品質にします。
土台4 改善できる粒度で記録する
一番の損失は「原因が分からない」ことです。
難しい分析は不要で、最低限、どこで落ちているかが見える記録にします。
媒体別に「閲覧→クリック→応募→一次対応→面談」のどこが詰まりか分かれば、打ち手がブレません。

中長期の準備を1週間/3ヶ月/1年に分解するチェックリスト
「中長期で必要」は正しいのですが、そのままだと実装されません。
ここでは、採用導線を運用モデルにするための最小構成として、行動単位に分解します。
最初の1週間で整えること(改善が始められる状態にする)
- 媒体とLPの訴求を揃える(見出し/冒頭/条件の出し方を同じにする)
- LPのファーストビューを点検し、必須情報に絞る(情報を増やしすぎない)
- 一次返信の文面と次アクションを固定する(返信の最短目安も社内で決める)
- 媒体別に「閲覧→クリック→応募→面談」までの落ち方を1枚で記録し始める
次の3ヶ月で作ること(導線を“運用”として回す)
- 職種ごとのLPを運用前提にし、更新ログ(いつ何を直したか)を残す
- 面談の案内〜当日の流れを標準化し、面談体験のブレを減らす
- 媒体運用のルーティンを週次に落とし、やることを固定する
- 月1回(30分)の改善ミーティングで「直す場所」を決める
次の1年で積み上げること(採用難に耐える資産化)
- 勝ち表現を資産にする(原稿・FAQ・安心表記・条件の出し方)
- 複数職種を回す前提でタスクを分解し、属人依存を減らす
- 採用単価と採用工数を概算で把握し、投資判断の軸を持つ
- 「採用できない期間」を織り込んだ人員計画(欠員耐性)を持つ

遠回りになりやすい打ち手と判断基準
2040年問題を意識すると、焦って「打ち手の数」を増やしがちです。
ただ、採用は打ち手の数ではなく、改善が回る構造が先です。
遠回り1 媒体を増やす前に、詰まりを放置する
判断基準はひとつです。既存媒体でクリック→応募が落ちているのか、応募→面談が落ちているのか。
落ち方が分からないなら、媒体追加ではなく「記録」と「一次対応の標準化」が先です。
遠回り2 LPを制作物として扱い、運用しない
LPは公開が終点ではなく起点です。判断基準は、更新ログが残っているか。
残っていないLPは、時間が経つほど現場とズレて成果が落ちます。
遠回り3 スカウトを量で押し切ろうとする
判断基準は、誰に何を送るかのルールと、文面の改善サイクルがあるか。
ないなら、先に土台(訴求一致・一次対応・記録)を整えた方が速いです。
よくある質問
2040年問題は大企業だけの話では?
逆です。採用競争が強まるほど、候補者は安心できる選択肢に寄ります。
中小企業は、場当たり対応ではなく「導線と運用」で勝ち筋を残す必要があります。
いま採用できているなら、何もしなくていい?
いま採れている会社ほど、理由を分解して仕組みに落とす価値が高いです。
採れている状態を“再現できる形”にしておくと、環境が悪化しても耐えられます。
結局、最初の着手はどこが一番効く?
迷ったら「訴求の一致」「ファーストビュー」「一次対応の標準化」「記録」の4つです。
ここが揃うと、次の一手がブレず、改善が回ります。
出典